加齢と共に誰しも発症する可能性があるのがひざの痛みですが、その原因の一つが変形性膝関節症です。聞いたことがある方も多いかもしれませんが、どのような症状で、そしてどのような治療方法があるのでしょうか？

ひざの関節の中には、骨と骨が直接ぶつからないよう、その間に入ってクッションのような役割をしている組織があります。それが軟骨です。軟骨はその名前の通り、弾力性があり、関節が円滑に機能するために大変重要な役割を果たしています。

そんな軟骨ですが、残念ながら年齢と共にだんだん磨り減っていきます。軟骨が磨り減ってくるとクッションの機能が落ちてしまうため、骨と骨が直接ぶつかり痛みが発症するようになるわけですね。また関節により負担がかかるため、はれたり、水が溜まったりといった炎症が引き起こされます。

そのままにしておくと、さらに軟骨の磨り減りが進行し、ひざが変形してしまいます。それが変形性膝関節症というわけですね。ひざが動かしにくくなり、最悪の場合には歩けなくなってしまいます。

ひざには全体重がかかるため負荷が大きく、年齢と共にこうした不具合が発症するのはやむを得ない面もありますが、６０歳以上では１割以上の方がひざの痛みを感じている、という指摘もあります。

ではこうした軟骨の磨り減りに対する治療方法は具体的にどうしたものがあるのでしょうか？

症状が軽い場合には痛み止めのほか、軟骨の成分となるヒアルロン酸の摂取や、注射、ひざを動かす運動が効果的です。

しかし症状が重くなるとそれでは追いつきません。人工の関節に変える手術を受ける必要が出てきます。



ただ人工関節に変えても一生使い続けられるわけではありません。人工関節の耐用年数は１０年〜２０年と言われており、耐用年数が過ぎれば再手術が必要になってきます。また耐用年数前でも不具合が起こればやはり手術が必要です。

そうした事態を招かないためにも、やはりなるべく自分の軟骨を維持すべく磨り減りを予防する努力が必要だと言えそうです。

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